2022/04/13 19:32

最近、あるルートから和泉木綿という素材を分けていただきました。泉州の地場産品の手拭いなどに使用されたりしています。

この和泉木綿の歴史は古く、江戸時代からスタートしています。昔和泉は良質な綿花の産地であり、その糸で織りあげられた布は染用の薄手の晒木綿として手拭いや紅裏地(紅花で染めた着物の裏地)に用いられ、「和泉木綿」の名で高く評価されました。

戦後混乱期、高度経済成長期を経て順調に成長を続けますが、やがて大量生産の流れに巻き込まれて、材料も輸入したものを半分使用したりしてどんどん変遷し、オリジナルの和泉木綿は消えてしまったそうです。しかし、若手経営者による企業の枠を越えたグループが設立され、素材だけでなく製品をも含めた新しい「和泉木綿」として復活、継承するような流れもあるようです。

今年TUDAは大阪市内から堺市内に生産拠点を移しました。堺のあるエリアにはこのような素材を製織する会社や染めの会社が集中しています。TUDA の代表はもともとは堺市の出身ですが、就職を機に20年近く離れていました。二十歳くらいの頃は地場産業のことなどは全く知る事もなかったのですが、ものづくりをする身になってまた地元に戻ることになり、この伝統的な素材との出会いがありました。

TUDAは今まで薄手の帆布を巾着袋の材料に使用していました。この和泉木綿はもっと薄い素材で、中身もやや透けるくらいですが、非常に手触りが良いのです。今までご購入いただいたお客様は女性の方がほとんどですので、しっかりした帆布も良いのですが、柔らかく優しいイメージをお伝えするには和泉木綿も魅力的です。

今回分けていただいたものは、漂白する前の段階の素材です。晒は漂白するので真っ白になりますが、まだ生成りの状態です。非常に風合が良いです。ネットでも和泉木綿は購入できますが、無漂白の原反はなかなか手に入らないと思います。
生地幅は400mm弱で1反10mありました。その途中で赤く染まった部分がありますが、これは長さの目安でつけられたもので不良ではありません。のちに漂白されるものですので問題はないのです。TUDAは巾着を作る際は、地場産業の「和泉木綿」という素材を勝手にご紹介したいので、もちろんこのまま使用します。赤色があれば大当たりだと思っていただけると幸いです。

しばらく試験的に梱包用巾着に使用しますので、よろしくお願いいいたします。