2021/08/18 21:48

バッグのマチを貼っただけの状態です。

これからぐるっとステッチを入れて縫製は終わりになります。この作業が仕上がりに大きく影響します。

貼り方もコツがあります。しっかり中心を合わせ、生地の貼る力も均一にしなければ、歪んだ仕上がりになります。縫製前にしっかり貼れているか確認することはできますが、ミシンを踏む際も気が抜けません。ミシンの押さえの圧力で革が伸びるため、完全に機械任せにせず、人間の力でコントロールする場面もあります。TUDAもかなりの数をこなして身に着けた感覚です。

このシンプルなバッグは、要所要所をしっかり確認しながら進めたら簡単に製作できる形で、トレンドに合わせて作るようなものではありません。しかし、シンプルだけでは終わらないバッグです。

縫製完了後も、ひと手間かけています。金具や塗料も使用せず、「すっぴん」をイメージしていますが、コバはしっかり磨き、発送前に栄養クリームを塗布し、ツヤを出します。素材を活かす為に最低限必要な処理をしているだけです。

つまり、どういう状態が一番美しいかをとことん考えたバッグです。