2021/05/07 18:06


赤のランドセルのリメイクのご依頼です。まずは解体からスタートです。

刺繍入りのランドセルもときどきお預かりします。この刺繍糸が芯材に縫い付けられているものが以前ありましたので、解体してみないとどうなっているかわからないので、いつもどきどきしながら進めています。

こちらのランドセルの刺繍は、共色であまり目立たないところが決め手でご購入されたようです。お客様のお話では、他のランドセルは刺繍糸が目立ちすぎてガーリーな雰囲気があり、好みではなかったようです。刺繍部分についてはどこに使うか、お子様と協議されるようです。

大人っぽく、シンプルにというご要望です。しっかり好みを共有させていただきます。

作業時かぶせ部分に一番気を使います。今回のランドセルはかぶせ裏側の素材としっかり接着されていたので、剥すことに苦労しました。
ゆっくり慎重に剝がさないと、表生地の裏張りがごっそりなくなり、薄っぺらくなる可能性もあります。解体の時間はしっかりとって、綺麗に糸を切り、パーツを外していきます。

「どうせ捨てる部分なんだから、もっとラフにしていいんじゃないか」というご意見もあると思います。

もちろん必要な部分だけ使うのであれば、カッターでザクザク切って時間短縮はできます。しかしTUDAは解体作業にも着目し、美しく、丁寧な作業を目指しています。ランドセルリメイクは仕上がりは勿論、過程を楽しんでいただきたいと考えています。

所作までお伝えすることは難しいですが、写真でも丁寧に扱う様子がわかればお客様に安心感をもっていただけます。通常職人はスピーディに仕事をする事で評価されると思います。それは量をこなす際には必ず必要な能力です。

このサービスに関してはその評価基準はちょっと違うのではないかと思います。6年間の思い出が詰まったものです。お客様はだだのモノとして扱かってほしくないはずです。しっかり時間をとるからにはお客様との距離を縮めつつ、付加価値を感じていただく努力をしていきます。

本日、解体完了をご報告し、丁寧な作業との評価をいただきました。ここからが本番です。ご提示している価格を越えていく仕事を意識して進めていきます。

※ランドセルリメイクの詳細についてはこちらをご覧下さい。