2021/03/09 14:25


ナニワの革問屋巡り&製作体験。ミシン編です。

 

工房には2種類のミシンを設置しております。1つは平ミシン(机のタイプ)
、もう一つは腕ミシン(横に腕が出ているように見えます)です。

 

ついているモーターもそれぞれ違います。

 

平ミシンはクラッチモーターで踏めば踏んだだけ力が伝わり、最初は皆さん加減がわからず、音も大きいので怖がる方も多いです。初心者の方はまず手回しから始めていただき、この荒馬の特性がわかるまで時間をかけて踏んでいただきます。

 

平ミシンの操作が慣れてきたところで、サーボモーターがついた腕ミシンで練習していただきます。そうしたらかなり使いやすいことがわかります。コンピューターで制御されているモーターですので、いろいろな面で作り手をアシストしてくれるような感じです。これは文章では伝わりませんので、是非工房で実感して下さい。

製作体験では練習時間をしっかりとることに重きを置いています。ご希望のアイテムができたとしても、楽しさより苦手意識が勝れば、今後また製作したいという意欲が湧かないと考えております。ナニワの革問屋巡り&製作体験が何かのきっかけとなればうれしいです。


かなり昔の話ですが、TUDAはバッグメーカーで働き始めたときはミシンの知識も経験もない状態でした。なかなか上達せず、かなりの期間、簡単なバッグの裏地の縫製くらいしか仕事が回ってきませんでした。ただ、若いときは変にガッツがあり、自分で中古のミシンを購入し、自宅でいろいろな物を製作しながら、腕を上げていったのです。そこには楽しさがありました。もちろん自分のペースでできるからだと思います。

 

皮肉なことに雇われていた頃よりもはるかに技術が向上しています。ただ、プロの世界ですので、現場で結果を残さないと評価は変わりません。本当のプロは、プロの道に入る前に未完成でもある程度、心技体を仕上げていくことが正解ではないかと最近思います。知識皆無の若い私を根気強く使っていただいた会社には感謝しかないです。

 

「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますね。何事も始まりが大事だと思います。


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