2021/01/09 01:45
2021年がスタートいたしました。今年は丑年です。
丑は「紐」という漢字に「丑」の字が使われており、「結ぶ」や「つかむ」などの意味を込めたとも考えられております。
今回はその「結ぶ」に着目して、巾着紐を使ったバッグをご紹介いたします。
去年は丸底の巾着バッグがトレンドであったと思います。TUDAはトレンドを追いかけたわけではないのですが、「曲線」をテーマにしたバッグを企画した際、ボディの各パーツに曲線が入った作品を生み出すことができました。
「曲線美」という言葉は、絵画、彫刻、建築等の分野での表現によく使われます。また、女性の体が描くふくよかな線の美しさの表現としても・・・長い歴史の中で、そういうところからインスピレーションを受けて様々な作品が生まれているのだろうと思います。
現代はカーデザインの表現としても良く耳にします。「滑らかに流れる水のような曲線美はどこからみても美しく映え、どこを走っても際立つ」等の表現で購買意欲を掻き立てられるファンも多いと思います。
TUDAもそういう心地よい表現ができる「作品」をずっと生み出したいという気持ちをもっておりました。
そのためには、じっくりとデザインすることも必要ですが、100%表現できるような素材を選別することが一番難しかったです。
直線のデザインでしたら、ハード、ソフトどちらの素材でも製作には問題ないですが、曲線があり、内縫いの仕様にしているため、ソフトなものでしか繊細な表現ができません。「ゴツゴツ」でなく「やさしい」仕上がりを目指しました。一番のポイントは革を贅沢使いしているところです。革は歩留まりの悪い素材であるため、一般的にはあまりしない形であると思います。
まさに仕上がり優先です。「つい振り返ってしまう」「美しいを感じてしまう」そういう人間の本能をかきたててくれるような雰囲気がございます。
ボディは栃木レザー。南米産のミモザの樹皮から抽出されたタンニン剤でじっくり時間をかけて鞣された純正ヌメ革です。経年変化も楽しんでいただけます。
カラーは、「すっぴん」の美しさを表現するため、ナチュラルのみを使用しております。
巾着部分は絞った際、ギャザーがしっかりでるように薄くスライスした豚革を使用しております。
※内装のみ布(グリーン)を使用
このデザインがあなたの心に刺さればうれしいです。