2021/01/03 00:00


本日はちょっと味を変えた内容です。

職人私物のアウトドア用のグローブの構造を理解するため解体しました。職人には頭の体操になります。型を取っておけば別素材で同じものが出来ますし、縫いなおして元通りにも出来ます。


 素材は起毛皮革で、数回のバーベキューとキャンプに使用したものです。今は箔押しの作業で高温になった刻印を交換する際に使用しております。アウトドアでは火バサミを使っての作業ですが、現在の仕事は刻印がついた厚いアルミ板を直に持つので、あまり高温だと我慢できないときがあります。ただ蒸れにくいのはありがたいです。

 

アウトドア用だけあってラフな作りになっています。ファッション用の革グローブはもっと繊細な作りで、その道のプロしか作れないと思います。しかし、パーツの一部でもバッグ作りの参考になると思っております。昔、ベテランの職人さんから「新しいデザインは服等からもヒントが得られるよ」ということを教えられました。

 

分解したパーツから型をとり、豚革を使って答え合わせをしていきます。完成したら手にはめてフィット感を確認します。今回はやや窮屈でしたので、若干拡大した型紙が完成形になります。型紙は片方作ればテレコ(表裏)で使用できるためとても便利です。ただし、同じようなものを作るにはソフトで肉厚な革を選別しなければいけません。

 

2021年、チャンスを「つかむ」ためのゲン担ぎということにしておきます。