2020/12/25 23:01


12月から月1回の形でスタートしました『ナニワの革問屋巡り&製作体験』

 

1回目はお客様にもご満足いただき、大成功でした。

 

初の製作体験を開催するにあたり、作っていただくサンプルを考えることにかなり苦労しました。

 

よくあるワークショップといえば手縫いのキットが用意されており、講師の説明のとおり縫い上げていけばほぼ問題なく完成するイメージがあります。しかし、TUDAの製作体験は職人体験であります。リアルな製造工程をすべて体験していただく事に重きを置いております。

 

革を広げ、型紙を置き、革包丁で裁断し、革漉き機を使って縫い代を漉き、工業用ミシンで縫い合わせていきます。

 

一つのバッグを作るのに、意外と手間がかかっているという事がわかります。ハマれば無心になって製作される方もおられました。ちょっとしたセラピーにもるかもしれません。

 

ただ、難しすぎてできない・・・ということは避けなければいけません。

 

初めてミシンに触れる方の立場で考える事が一番大切だと考えております。不安や苦手意識をなくしていただくため、十分な製作時間をとり、シンプルなアイテムをできるだけストレスなく完成させていただくことを目指します。

 

好評だったアイテムの一つが『柔らかレザーのトートバッグ』です。柔らかさは、お客様が革問屋さんでご購入いただく革によりますが、TUDAが適した革や厚みをアドバイスさせていただきます。

 

牛革では薄くても1.2mmほどの厚みがあるため、革問屋さんから漉き屋さんに出して薄くしていただく必要がございます。製作体験のトートは0.9mm厚くらいがちょうどよい厚みになります。その分漉き代が別途かかりますし、加工に半日必要になるため、お客様のご都合により、その日に革を受け取れない場合もございます。

そういうときは別の動物の革も考えていただきたく思います。もとから薄くて柔らかいものもございます。羊の革は小ぶりで軽く、製作体験としては使いやすいです。

前回も羊の革をご購入されていたお客様がこのトートを製作されました。

 

このトートの特徴は裁断物が少ないことです。トータル5枚で製作できます。


裁断もかなり集中力を使いますので、できるだけ体力の消耗を軽減したいところです。その分縫製の練習にしっかり時間をとっていただけます。

 

縫製の前に革漉きの作業も体験していただきます。スパっときれいにスライスできるように、しっかり刃を研いで準備しておきます。使い方もしっかりレクチャーし、万が一のけが防止のため作業グローブをしていただきます。


 

縫製の練習時間は直線縫い、返し縫い、カーブ等いろいろなスチュエーションを想定し、できるだけ慣れていただくようにします。工房には2種類の工業用ミシンが置いており、どちらも体験していただけます。

 

縫製作業もしっかりレクチャーしながら進めていきます。

 

この型は持ち手から縫っていきます。三つ折りの持ち手です。センターにまっすぐステッチが入るように設定します。きれいに入ったときはとても達成感がありますよ。


 次に内装ポケットを縫い付けていきます。基本はネームタグ無しですが、事前にご希望があればご用意いたします。アルファベット刻印でご自分のお名前も入れることができます。


このポケットもまっすぐ縫えるように事前に練習します。

 

一番難しい箇所は持ち手の縫い付けです。サンプルはステッチがクロスするように縫っておりますが、どうしても失敗しそうであればもっと簡単な付け方もご提案できますのでご安心下さい。

 

持ち手までが縫い付けられたら、あとはUの字に回りを内縫いし、ひっくり返すだけです。

軽量でシンプルなレザーバッグの完成です。


1月開催はこの型をメインとします。もし時間が余った場合は簡単な小物の製作もできますよ。

 ちなみにこのバッグはBASEでもご購入可能です。


 前回の革問屋巡りの記事です→https://tudabag.thebase.in/blog/2020/12/10/060000

前回の金具を購入したときの記事です→https://tudabag.thebase.in/blog/2020/12/11/060000

前回の製作体験の記事です→     https://tudabag.thebase.in/blog/2020/12/13/000000

※月1回開催しているナニワの革問屋さん巡り&製作体験の内容、金額のお問い合わせはcontactからお願いいたします。