2020/12/24 06:00
双子のお子様がご使用されていたランドセルをお預かりしました。
小学校を卒業し、クローゼットにしまわれたランドセル。もう使うことはないのですが、親御さんはなかなか捨てられないものです・・・
小さな体に背負わせ、初めての登校を見送った日の事、忘れることはないでしょう。
6年間の溢れんばかりの思い出がその中に詰まっています。
最近は、寄付したり、インターネットでの消費者間取引ということも増えてきております。
ただ、まったく残らないのも少し寂しすぎるというお気持ちではないでしょうか・・・
実際にそういうお話もお聞きしております。
TUDAはランドセル屋でもないですし、リメイクも本業ではございません。
ただ、代表の私はランドセルのあるご家庭がうらやましく思います。私にも小学生の子供がおりますが、通っている小学校がランドセルではなく指定のリュックを使うことになっております。残念ながらランドセルを与えるという機会がなかったのです。
ランドセルはなんともいえない佇まいがあるからこそ、思い出が詰まったような感覚になりますね。特別感のあるものです。
私にとっては自分の子供のランドセルをリメイクすることは叶わないことですが、バッグを製作してきた技術を活かして、ランドセルリメイクを切望しておられる方のお力になりたく思います。
たくさんのリメイク業者さんも存在します。大きい工場ならスピード感と低価格というメリットがございます。私は同じ土俵には立てませんし、立つ気もないです。しかし、スピーディに仕上がってきても、依頼者の想いを感じながら製作に臨んでいるかは見えません。
作り手が見える仕事ってこれからより重要になってきます。最終的にそこでしか差別化ができないと思います。
ただ、作り手は絶対媚びてはいけないのです。
あれもできます、これもできますというスタイル・・・私はしません。アイテム数を絞り切り、実用性に特化したものだけを提示します。
何事も『出会い』であると思います。ご依頼主の想いと作り手の想いが一致したときにはじめて最高のものができると考えております。『全部おまかせします』というお言葉はプレッシャーを感じつつ、最高にうれしいお言葉です。
細かいリクエストに応えていくような仕事はできませんので、その際はお客様のことを第一に考え、他のメーカーさんにご依頼いただく事をおすすめします。メインの仕事ではないですし、利益を追求するような事ではないです。
お客様のランドセルへの想いをヒアリングし、私が魂を込めて生まれ変わらせる・・・これはもはや神聖な仕事だと思うのです。